男性の性機能障害である勃起不全(Erectile Dysfunction)の治療薬として
1998年5月アメリカで発売され、続いてヨーロッパをはじめとして世界各国で使用されるようになり日本では1999年(平成11)1月に医療用医薬品として承認。バイアグラは内服薬で、25mgと50mgの錠剤があり、医師の診断によってのみ交付される「処方せん医薬品」です。
バイアグラに続いて、ドイツのバイエル製薬「レビトラ錠」 5mg、10mg、20mg、アメリカのイーライリリー「シアリス錠」5mg、10mg、20mgも国内で承認され当院ではすべての種類が処方可能です。また、バイアグラのシルデナフィル特許が終了したため、国内各製薬会社よりバイアグラのジェネリック医薬品が製造されております。当院でも処方可能です。シアリスのジェネリックも処方可能です。当院のED薬はすべて日本国内製薬会社製造の正規品のみを処方しております。レビトラ錠は製造自体が終了となりましたが、国内メーカーのジェネリック品は引き続き処方可能です。
バイアグラ・レビトラ・シアリスを服用してはいけないのはどんなとき?
男性の「ここぞ」というときに欠かせないバイアグラ・レビトラ・シアリス。むしろ、これらのED治療薬があるからこそ、不安を感じることなく、性生活を送れているという男性もおられることでしょう。定期的に購入している男性もたくさんおられるはずです。
しかし、場合によっては服用を控えるべきケースも存在します。逆に考えれば、そのようなケースを知っておけば、さらに安心して使用できるようになるということです。
では一体、どのようなときに服用を控えなければいけないのでしょうか。詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてください。
バイアグラ・レビトラ・シアリスの効果
まずは各お薬について、それぞれの具体的な効果・作用について解説していきます。
短時間で高い効果を発揮するのが「バイアグラ」
バイアグラは、ED治療薬の中でも即効性が高いタイプです。服用して30分~1時間後に作用し始め、強く効果が現れます。
世界で広く知られた治療薬でもあり、安心して服用でいるのが特徴の一つ。ただし、その分副作用の発生率が極めて高く「目の充血」「顔のほてり」「動悸」などの症状を引き起こすことがあります。
食事に強くなったバイアグラと言われる「レビトラ」
レビトラはバイアグラ同様即効性の高いタイプです。バイアグラが食後に服用すると効果が低くなる点に対しレビトラは食間も短めでも安定した効果が得られます。ライフスタイルの中で使いやすいお薬として人気です。
長時間に渡りゆっくり作用する「シアリス」
バイアグラとは逆に「ゆっくり長く効くタイプ」のシアリス。自然な勃起に近く、効果が緩やかなので、ED治療薬が初めての人にも気軽に服用できるでしょう。
一方、ED症状が深刻であると効き目に物足りなさを感じてしまうこともあると思います。とはいえ、副作用のリスクが低く、不快な症状に悩まされるケースが少ないのが魅力です。
バイアグラ・レビトラ・シアリスを飲んではいけないケース
ED症状のタイプや体質などに合わせて選ぶべきED治療薬。しかし、そもそも飲むべきではないとされるケースが存在します。
最悪の場合、深刻な事態を招きかねないので、ぜひこれからご紹介する内容をご確認ください。
硝酸剤を使用中の場合
硝酸剤を使用している方は、バイアグラ・レビトラ・シアリスともに服用はNGとされています。これは、硝酸剤自体が血管拡張作用を持ち血圧を下げる効果があり、ED治療薬によって更に血圧を下げすぎてしまい、体の負担となってしまうことがあるためです。
最悪の場合命にも関わる深刻な事態に陥ってしまう可能性があるので注意しましょう。
不整脈の場合
不整脈の場合もED治療薬が服用NGとなることがあります。とはいっても「絶対に飲んではいけない」ということではなく、条件付きで服用が可能です。
バイアグラであれば「アンカロン錠」「アミオダロン塩酸塩」を使用していなければ服用ができ、シアリスに関しては治療している機関によってきちんと管理されているのであれば服用ができます。
まずは、かかりつけ医や専門機関に相談すると安心して服用することができるでしょう。
網膜色素変性症の場合
遺伝的な病気の一つである「網膜色素変性症」。時間の経過とともに視力低下を進行させてしまう病気ですが、この病気を発症している場合、処方することができません。
理由としては、ED治療薬の有効成分が、網膜色素変性症の症状を悪化させてしまう可能性があるからです。実際の影響力は低いとされていますが、万が一を考え、専門機関では処方されることはないでしょう。
心筋梗塞発症直後の場合
心筋梗塞発症直後の場合もED治療薬の服用はできません。
基本的にED治療薬は少なからず心臓に負担をかけることになります。そのため、心筋梗塞発症直後に服用すると命に関わる深刻な状態を引き起こす可能性があるためです。
ただ、心筋梗塞の発症経験があったからといって必ずしも服用できないわけではなく、バイアグラであれば発症後6か月以降、シアリスであれば発症後3か月以降で服用が可能となります。
過去に心筋梗塞を引き起こした経験がある男性は、自分が発症からどれくらい経過しているのかをチェックしてくださいね。
まとめ
バイアグラやレビトラ・シアリスなどのED治療薬は、男性のデリケートなコンプレックスを解消するうえでは欠かせない存在だといえます。しかし、場合によっては服用を避けなければならないケースも存在するので注意が必要です。
グレープフルーツジュースとの併用もNGですのでお酒を飲まれる際はカクテルにも気を付けましょう。
今回の記事で心当たりがある内容を見つけた男性は、一度専門機関を受診しましょう。