もしかしたら病気かも?捻転毛の原因や治療法について
くせ毛であるために好きなヘアスタイルができないという悩みを抱える方もおられるのではないでしょうか。くせ毛の中でも特別なものが捻転毛です。捻転毛の症状によって結果的に髪がとても短くなり、薄毛に悩まされることになります。
また、捻転毛は、病気が原因で起こるものであるため、病気が改善すれば捻転毛も自然と改善されるかもしれません。
では、実際のところ捻転毛はどのような方法で治療できるのでしょうか。ここでは、捻転毛の治療法や対策を、原因や症状などと合わせてご紹介します。
捻転毛とは?
捻転毛とは、平らでねじれた形になった毛です。毛が非常にもろいため、簡単に折れたり切れたりしてしまいます。髪を伸ばすことができないため、捻転毛が生えているところが薄くなってしまうということです。
また、ねじれたところに光が乱反射することで、パサついているようにみえてしまうことがあるでしょう。さらに、手触りも少しザラついているというダメージヘアの症状を全て兼ねそろえています。
捻転毛の原因
捻転毛は、遺伝的な影響が強いといわれています。ただし、全身性強皮症や扁平苔癬といった病気によって引き起こされるケースもあるため注意が必要です。これらの病気では、毛を生み出す毛包が変性してしまい、捻転毛になります。
また、頭皮の毛穴づまりや不規則な生活によって髪への栄養の供給が低下することなどが原因になる場合もあるので、注意しなければなりません。
捻転毛の検査と治療法
捻転毛は、顕微鏡で見ると診断しやすいとされています。遺伝形式や身体に現れている症状などが判断材料です。なお、先天性の捻転毛の治療法はなく、現在生えている毛が折れたり切れたりしないように注意することが最善策となります。
一般的なくせ毛であれば、縮毛矯正をすることで一時的に改善できますが、捻転毛は縮毛矯正に向いていません。これは、縮毛矯正では髪に大きなダメージが与えられてしまうためです。
ただでさえ切れやすくなっている捻転毛に縮毛矯正をかけると、さらに切れ毛が増えるでしょう。
日常で行いたい捻転毛のケア
後天性の捻転毛の場合は、毛穴に詰まった皮脂などの汚れを取り除くことで改善が期待できます。毛穴の詰まりは、正しい洗髪と頭皮マッサージで取り除きましょう。
ただし、皮脂を取り除きたいからと言って、洗浄力が強すぎるシャンプーを使うと、頭皮が乾燥してしまいます。人の身体に馴染みがよいアミノ酸系シャンプーで、優しく丁寧に洗いましょう。
なお、ドラッグストアなどで購入できる安価なシャンプーには、洗浄力が強い成分が多く含まれている傾向があります。特に「ラウレス硫酸Na」や「ラウリル硫酸Na」などが含まれたシャンプーは避けましょう。
シャンプーをした後はドライヤーで乾かしますが、近すぎる位置から温風を当てると、髪や頭皮が乾燥してしまいます。ある程度離してまんべんなく乾かしましょう。
また、切れ毛や髪のパサつきを抑えるために、保湿成分が含まれたトリートメントやローションなどで保湿ケアをすることが大切です。
生活習慣を整える
生活習慣の乱れが原因の捻転毛であれば、良質な睡眠や栄養バランスに優れた食事などで改善できる可能性が高いでしょう。睡眠中には、成長ホルモンという髪や肌の代謝に関わるホルモンが分泌されています。
特に、午後10時~午前2時にかけて盛んに分泌されるため、このときに眠りについていることが理想です。
そして、代謝には様々な栄養が必要なので、ビタミンやタンパク質などバランスのとれた食事を心がけましょう。特に、髪の材料となるタンパク質のケラチンを作るために、良質なタンパク質や亜鉛、鉄分、ビタミンB2やB6などが必要となります。
これら全ての栄養を補うために、肉類や魚類、大豆製品や乳製品、卵、緑黄色野菜など様々な食材を取り入れた献立を選ぶことが大切です。
おわりに
先天性の捻転毛は改善が期待できませんが、生活習慣が原因のものであれば改善が期待できます。生活習慣が乱れていると、捻転毛だけではなく薄毛のリスクも高まるため、普段から注意しておきましょう。
また、薄毛の原因の一つ「男性型脱毛症」は、生活習慣以外にも男性ホルモンや頭皮への血流など様々な原因が複雑に絡み合って発症します。進行を止めるためには、内服治療を受けることが望ましいので、捻転毛に加えて薄毛が気になり始めたら美容クリニックを受診しましょう。